小川 豊武 准教授
専門分野
文化社会学、メディア・コミュニケーション論、エスノメソドロジー
自己紹介
1981年東京都生まれ。早稲田大学教育学部社会科卒。東京大学大学院学際情報学府博士課程満期退学。博士(社会情報学)。大学卒業後は一般企業に就職した後に、学部時代に学んだ社会学・メディア研究の面白さが忘れられずに研究者の道を志し退職、大学院に進学して現在に至ります。
大学院時代からメディアにおける若者語りとそれに対する評論家や研究者からの批判が繰り返されている状況に関心があり、自身のメインの研究テーマを「若者をめぐるコミュニケーションの社会学」としてきました。これまで主に次の2つの研究に取り組んできました。1つ目は、「若者」をめぐる言説の実践と方法についてのエスノメソドロジー研究で、戦後日本における「若者」を問題化する言説を対象に、それらがどのような常識的・専門的知識を基盤にしてもっともらしい「報道」や「批評」として理解可能になっていたのかについて研究してきました。2つ目は、現代の若者文化とコミュニケーションについての量的研究で、若者の友人関係やメディア利用にどのような特徴や変化があるのかについて質問紙調査の手法を用いて研究してきました。
<学生・受験生のみなさんへ>
大学や大学院でメディア・コミュニケーションの問題について学術的に研究して行こうとする場合、それが一見、身近で手軽にデータを入手できてしまう対象であるがゆえに、印象論的なメディア批評と区別のつかない「好きなもの研究」になってしまいがちです。そのため、メディア・コミュニケーションの研究を行っていく際は(もちろん他の分野もそうですが)、とりわけ研究対象をどのように捉え(理論)、どのように調査・分析するのか(方法)について意識的に学び、考えていく必要があります。みなさんの関心のあるメディア・コミュニケーションの問題について、理論と方法を駆使しながら一緒に探究していきましょう。