倫理学
正義とは何か?
喜怒哀楽に満ちた人生の起伏をどこまでも澄み切った眼差しで見つめることのできる人。
自分自身の生き方の根拠をまるで憑かれたように探し求めてやまない人。そんな人を密かに待っている学問があります。
倫理学。
「人生なんて単純さ、誰だって幸福を求めて生きているだけさ。」
たしかに、それがほとんどの人の現実。そして、そんな人々を慰安するために世界は数々の安直な「幸福論」で満ち溢れいたるところにありとあらゆる「快楽装置」が張りめぐらされています。
けれども、何かに「はまって」生きてゆくだけでほんとうにいいのでしょうか? そもそも私たちの生の価値はどこにあるのでしょうか? 洪水のような情報の誘惑の中であなたは何をあなた自身のモラルとし、何を目指して生きるのでしょうか?
この問いの迷宮に敢えて踏み入り、生の闇路を知性、理性、感性、品性のすべてをかけて歩もうとする人を倫理学は待っています。いつも微かにほほ笑みながら。