公認心理師

新しい国家資格:公認心理師

心理学関連のはじめての国家資格です。国民の心の健康の保持増進に寄与するために,以下のような専門的な仕事を担います。

 

 1.心理に関する支援を要する者の心理状態の観察,その結果の分析

 2.心理に関する支援を要する者に対する,その心理に関する相談及び助言,指導その他の援助

 3.心理に関する支援を要する者の関係者に対する相談及び助言,指導その他の援助

 4.心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供

このような職域が活躍の場として考えられています。

保健・医療領域

病院・診療所(精神科,小児科,相談部門など)
保健所,精神保健福祉センター

福祉領域

児童福祉施設,児童相談所
障害者福祉施設
高齢者福祉施設,相談援助機関

教育領域

学校
教育センター

司法・法務領域

刑務所・拘置所
鑑別所・少年院
家庭裁判所,警察

産業・労働領域

企業でのメンタルヘルス
外部従業員支援プログラム

公認心理師の資格を取得するには

まず,大学等で右の表のような所定の全科目を修得し,卒業することが必要です。

本学では,卒業に必要な科目として,公認心理師に必要な多くの科目を履修でき,さらに公認心理師コースを履修することで全科目の履修が可能です。

 

大学における必要な科目
1 公認心理師の職責 14 心理的アセスメント
2 心理学概論 15 心理学的支援法
3 臨床心理学概論 16 健康・医療心理学
4 心理学研究法 17 福祉心理学
5 心理学統計法 18 教育・学校心理学
6 心理学実験 19 司法・犯罪心理学
7 知覚・認知心理学 20 産業・組織心理学
8 学習・言語心理学 21 人体の構造と機能及び疾病
9 感情・人格心理学 22 精神疾患とその治療
10 神経・生理心理学 23 関係行政論
11 社会・集団・家族心理学 24 心理演習
12 発達心理学 25 心理実習(80時間以上)
13 障害者・障害児心理学

卒業後は資格取得のために2つのコースがあります。

①大学院で右の表のような所定の科目を修得し,課程を修了する

本学大学院のカリキュラムは公認心理師の受験資格取得に対応しています。

また,他学の大学院に進学することも可能です。

大学院における必要な科目
1 保健医療分野に関する理論と支援の展開
2 福祉分野に関する理論と支援の展開
3 教育分野に関する理論と支援の展開
4 司法・犯罪分野に関する理論と支援の展開
5 産業・労働分野に関する理論と支援の展開
6 心理的アセスメントに関する理論と実践
7 心理的支援に関する理論と実践
8 家族関係・集団・地域社会における心理支援に関する理論と実践
9 心の健康教育に関する理論と実践
10 心理実践実習(450時間以上)

②所定の研修プログラム等を整備した病院・施設・機関等での実務経験(2~3年程度)

修了後、公認心理師試験の受験

日本大学文理学部心理学科では・・・

心理学科では,公認心理師の受験資格取得に対応した「公認心理師コース」(定員90名)を開講しています。
 大学院心理学専攻・臨床心理学コースは,公認心理師の受験資格取得に対応したカリキュラムを整備し,臨床心理士と併せて2つの資格取得が可能なコースとなっています。
 大学院心理学専攻・心理科学コースでは,公認心理師の受験資格取得に対応したカリキュラムを開講し,心理学の研究とともに公認心理師の資格取得が可能な「公認心理師プログラム」を開設しています。

日本大学文理学部心理学科では公認心理師の育成をこのように考えています

  • 社会心理学・環境心理学・認知心理学・発達心理学・生理心理学・臨床心理学の心理学の各領域について,専門的に学ぶカリキュラムを備えています。公認心理師として生涯の基盤となる知識・技術・態度を修得することで,科学的心理学の知識や技術を基礎とした心理学的支援ができる人材を育てます。
  • 心理学における研究法についても理解を深め,医学等の隣接領域と連携した研究ができる人材を育てます。
  • 演習・実習(心理演習)や外部実習(心理実習)では,それぞれの分野の第一人者が指導を担当し,心理学的なアセスメントや支援法,コミュニケーション法等について,公認心理師に必要な実践力を身につけることができます。
心理学科専門科目カリキュラム編成

公認心理師コースは,演習・実習のクラス人数の上限が設定されているため,定員90名となります。
公認心理師コースは,入学後,卒業に必要な科目の成績等に応じて,選考が行われます。

公認心理師の受験資格を得るためには,多くの科目の履修・単位取得が必要です。それだけ社会から高度な知識・技能と職務への真摯さを要求されている資格です。心理学について,深く学び,考え,研究しようという意欲のある方をお待ちしています。

公認心理師に関わる科目読み替え(学部)について

日本大学文理学部心理学科では,平成29年度までに入学された方のために公認心理師に関わる科目読み替えについて一覧表を作成しました。こちらをご参照ください。ご自分が取得されている科目と照らし合わせて,公認心理師受験にお備えください。なお,大学院の科目読み替えについてはこちらをご参照ください。

2年次編入(転科,転部,転籍)を希望の方へ【重要】

当学科では,大学における公認心理師受験資格に必要な科目(外部実習や演習を含む)を2~4年次の3年間かけて受講する公認心理師コースを開講しております。
このコースは,1年次配当の必修専門科目の単位取得状況(科目数と成績)によって選考が行われます。そのため,2年次編入,転科,転部,転籍した方は,編入した年度末に1年次の必修専門科目の単位取得状況が明らかになった段階で,公認心理師コース受講の選考を受けることができます。
したがって,公認心理師コースを履修する場合には,コース科目全科目の履修及び卒業*は編入,転科,転部,転籍から4年後となることをご了承下さい。なお,公認心理師コースを受講しない場合には,編入,転科,転部,転籍後最短3年で卒業可能です。

*公認心理師の受験資格を得るためには必要な科目を単位取得した上で,卒業することとされています。