本学科の大学院生による福島県沿岸の放射性物質の地下水移行経路に関する論文が国際誌に掲載されました!

2026.10.21

NEWS

本学科大学院生(博士課程)の張 豊瑞さんと本学科の竹内真司教授による福島県沿岸の双葉断層周辺における放射性物質(放射性セシウム)の地下水移行経路をモデル評価した学術論文が国際誌(Journal of Environmental Radioactivity)に掲載されました。

詳細は以下になります。

 

タイトル:Particle-tracking assessment of potential groundwater pathways for
radionuclide transport across the Futaba Fault, coastal Fukushima, Japan

(和訳:日本の福島県沿岸における双葉断層を横断する放射性核種移行の潜在的地下水経路に関する粒子追跡評価)
著者:Fengrui Zhang and Shinji Takeuchi(張 豊瑞・竹内真司)
掲載誌:Journal of Environmental Radioactivity

論文要約

本研究では、福島第一原子力発電所(1F)事故で放出された放射性セシウム(Cs)の地下水中での長期的な移行を評価するために必要となる地下水流動のシミュレーションを福島県南相馬市周辺を対象に行った。この地域の現地調査等に基づいて、地形・地質構造を組み込んだモデルを構築した。さらに、モデルを構成する地質要素に地下水の透水係数などを変化させ、地下水と一緒に移動する粒子の動きを1,000通りのシミュレーションで予測した。 その結果、阿武隈山地から放出された粒子の90%以上は、双葉断層帯より西側の阿武隈山地側に流出し、ほとんどの粒子は断層を通過しないという結果を得た。本研究により、この地域の地下水流動は、地形や地質・地質構造に強く影響されることが示された。本研究は、放射性セシウムの長期的な移行評価の際に着目すべき観測地点や移行経路の選定に資する科学的基盤を提供するものである。

 

Particle-tracking assessment of potential groundwater pathways for radionuclide transport across the Futaba Fault, coastal Fukushima, Japan – ScienceDirect