武内 佳代 教授
専攻
近現代文学
略歴
お茶の水女子大学国文学科を卒業後、同大学院修士課程に進学。修了後は4年間のお茶の水女子大学の専任助手を経て、再び同大学院の博士後期課程に進学。複数の高等学校・大学の非常勤講師、またお茶の水女子大学のCOE(ジェンダー研究)研究員やアカデミックアシスタント(非常勤助手)などを兼務する傍ら、博士後期課程で学び、単位取得退学。2011年度に博士号(人文科学)取得。文教大学の専任講師、准教授を経て、2015年4月から日本大学文理学部に着任し、現在に至っています。
研究分野
三島由紀夫文学の研究と、主に「戦後」以降の女性作家文学および村上春樹文学の研究とを両輪とした研究活動を行っています。研究の方法としては、社会的な女性抑圧の構造(家父長制)や〔強制的〕異性愛主義に注目するフェミニズム・クィア批評を主としていますが、分析を通して研究の方法論(文学理論・批評理論)そのものを模索することも重視しています。
前者の三島研究については、近年は女性誌メディアを調査することで、三島文学(あるいは大岡昇平文学)と女性読者の関係を明らかにすることに関心を持っています。
後者の研究については、近年は桐野夏生・田辺聖子・松浦理英子などの小説を論じました。春樹論は、2018年10月に拙稿「「レキシントンの幽霊」論――可能性としてのエイズ文学」(「日本文学」日本文学協会)を出しました。
共編著として高等学校の国語教科書や『〈少女マンガ〉ワンダーランド』(明治書院)という少女マンガの研究本も刊行しています。
詳しい研究内容については、以下のページをご参照ください。
私の学生時代
生きるためにアルバイトに明け暮れ、また文学を学ぶことを通して「生きる」実感を得ていた、そんな日々でした。前者と後者の「生きる」の意味はやや異なりますが、しかしどちらも確かに生きている時間だったと今では思います。
勉強や読書が大嫌いだった幼少期から何故か一変し、主体的に進学を決めた大学時代からは「学ぶこと」の面白さに溺れるとともに、もともと「変なこと」「面白いこと」が大好きだった気質のせいか、変な人・面白い人ばかりが自然と周囲に集まり、毎日罵り罵られ、笑い笑われて暮らしていた気がします。そうした丁々発止のやりとりや呵々大笑の中での勉学が、文学を学ぶことに多く「生きる」意味を与えてくれていました。学生の皆さんにも、ぜひ日本大学国文学科での学生生活を通して、学問的関心とともに良き(そして面白い、変な)友人たちと出逢っていってほしいです。
担当授業科目
【学部】基礎演習、ジェンダー論、現代文学講義、応用研究、フィールドワーク、特殊研究ゼミナール1~4、卒業論文
【大学院】近現代文学基礎研究、近現代文学専門演習
オフィスアワー
木曜の昼休み(ただし会議のない日に限る)