高 榮蘭 教授

専攻

近現代文学

略歴

大学時代まで、韓国の光州広域市で過ごしました。1994年に来日し、日本大学大学院国文学科で学位をとりました。その後、日本学術振興会外国人特別研究員、東京大学グローバルCOE「共生のための国際哲学教育研究センター(UTCP)」特任研究員などを経て、現在に至っております。

研究分野

日本語の文学テクストに刻まれている「非戦」「連帯」「抵抗」の言説が、移動・植民・占領が引き起こす文化の接触によりどのように変容されてきたのかについて興味があります。博士論文は、「近代日本語文学とアイデンティティーの表象に関する研究」(日本大学)について書きました。その後、2004年から2006年にかけては「SCAPの占領政策と日本語文学の編成に関する研究—1940〜60年代の朝鮮・日本・台湾」により、日本学術振興会外国人特別研究員として研究に従事してきました。現在は、これらの研究を、1920年代から40年代の「東アジアにおける帝国と文化資本の流通」に関するテーマに接合させながら、研究発表や翻訳をしたり、学術論文などを書いています。単著は『戦後というイデオロギー』(藤原書店、2010年。韓国語版は、金美晶訳により、現実文化研究から2013年に刊行)。共編著『検閲の帝国』(新曜社、2014。韓国語版はプルン歴史社から2016年に刊行)など。

私の学生時代

大学1年生になるまで、ひらがなもカタカナも見たことがありませんでした。韓国語話者にとってもっとも覚えやすい言語が日本語であるときき、軽い気持ちで日語日文学科に入学しました。偶然の選択がその後の生活を変えてしまったわけです。

担当授業科目

【学部】学問の扉、基礎演習、メディア論、現代文学史、出版文化研究、応用研究、特殊研究ゼミナール、卒業論文

【大学院】近現代文学専門演習、総合研究